一斉海岸調査2008
2006年の春、世界自然遺産登録地・知床を中心とした海岸に、
真っ黒な重油に汚染され無惨な姿となった多数の海鳥の死体が漂着しているのが見つかりました。
その数、実に5,600羽(当支部の集計による)。
この未曾有の惨事を受け、「オホーツク海岸全域での漂着調査が必要」との声が強まり、
全道から多くのボランティアが集まって調査が実施されました。
この動きはオホーツクのみならず、稚内から根釧地域にも広がり、
最終的には185名もの人々が参加しての「道東・道北海岸一斉調査」という、
これまでにない、非常にスケールの大きなものとなりました。
数多くの有志が集ったこの調査によって様々な情報が得られましたが、
5000を超える命が、いつ、どこで、どうして奪われることとなったのか、
その解明には至らず、残念ながらいまだ「原因不明」とされています。
しかしながら、この調査は決して無駄ではありませんでした。
今回の調査をきっかけに、油流出事故発生などの緊急時はもちろん、
何より平時のデータをしっかりと取っておくことの重要性について、理解が深まりました。
そして、「これを続けよう」という声が自然発生的に沸き上がったのです。
この海岸調査は体制や方法を現実に即した無理のないものに変更した上で、昨年も実施されました。
道内全域を調査対象とし、40名(延べ101名)の有志によって全51地点の調査が実施され、貴重なデータが収集されました。
今年も一斉海岸調査を実施します。
調査方法は基本的に昨年と同様です。
詳しくは、以下に挙げる「調査要領」等の資料をお読み下さい。
身近な海のことを知ることが、身近な海とそこに棲む生き物を守ることにつながります。
一年に一度でも、まずは行動を。
【基本的な考え方】
<身近な海と海鳥のために>
昨年は知床の件があったため、オホーツク沿岸域全体を調査することを一義的な目標として遠路はるばる集まって頂きましたが、
今回からは「地元の海は地元住民が守る」ことをテーマに、それぞれ自分の地域や、思い入れのある海岸を見回って頂ければと思います。
対象は、「北海道全域」とします。
なお、油汚染問題は必ずしも海域に限ったことではありませんが、この調査は対象を海岸に絞らせて頂きます。ご了承下さい。
<実施内容は各自で決める>
基本的な調査方法や、調査に使用する野帳や図面等は統一しますが、
いつ、どこで、誰が・・・といった基本的な事項については、参加者ご自身で自由に設定して頂くこととしました。
こちら側で調整は致しませんので、ご了承下さい。
「一斉調査日」は特に設けません。
各自、4月1〜15日の間に一回以上実施して頂ければ結構です(複数回でももちろん歓迎)。
<バードウォッチャーによる調査>
一昨年は「可能な方のみ」沿岸性鳥類のカウント調査を行って頂きましたが、昨年からは「カウント調査は原則実施」としました。
このため、複数人で実施される場合は、必ず中に一人は野鳥観察経験者(基本的な海鳥の識別ができる人)が加わるようにして下さい。
お一人で実施される場合は、ご本人が野鳥観察経験者であることが前提となります。
未経験者の方は、経験者の方と一緒に調査して下さい。
経験者の方も、野外識別だけでなく、落ちている羽や骨から種の同定ができるようになる・・・など、目標を高く設定し、
実習を兼ねた場としてさらなるスキル向上に努めて下さい。
もちろん、野外識別力の向上は、海岸調査の精度向上に直接的に寄与すると考えております。
より高い識別力を獲得できるよう、各自積極的に取り組んでください。
毎年このような調査を続けることで、ゆくゆくは海岸調査のエキスパートが道内各地にいるという状況を目指したいと思っています。
お互い、頑張りましょう。
<調査のやり方、調査結果の送り先は以下の要領をご確認下さい>
【調査要領(PDFファイル:62KB)】
<調査図面のダウンロードはこちらから>
【北海道立地質研究所】
ページ下部にある、「北海道海岸環境情報図ver.1.06(32.9MB)」をダウンロードして、
調査に必要な箇所の図面をプリントアウトしてご使用下さい。
ナローバンド環境の方は、国土地理院発行の1/25,000や1/50,000地形図、
または環境省(環境庁)発行の「自然環境保全基礎調査用メッシュマップ(1/50,000)」などを利用して頂いても結構です。
<調査野帳(記録用紙)のダウンロードはこちらから>
【PDFファイル(636KB)】
昨年から「死体の残存部位」の項に「その他」というカテゴリが加わりました。
【エクセル(xls)ファイル(27KB)】
電子メールにて結果報告頂く場合、こちらのファイルに必要事項をご記入(現場野帳から転記)の上、送信して下さい。
<図面や野帳の記入例・撮影例>
こちらの記入例も参考にして下さい。
それぞれ、画像をクリックすると拡大版が開きます。
【図面記入例】

【野帳記入例】

海鳥の死体等の漂着物を発見した場合は、以下のように様々な角度で撮影して下さい。
| 【撮影例:1】 | 【撮影例:2】 |
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| 【撮影例:3】 | 【撮影例:4】 |
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各自、事故等のないよう、くれぐれも注意して調査を実施してください。
取りまとめ側では調査に関する様々な調整・連絡等は原則として行いません。
調査に関わる一切の責任は調査者各自にあります。
万一、事故や不都合等があっても責任は負えませんので、ご了承下さい。