アカアシミツユビカモメ
Red-legged Kittiwake   Rissa brevirostris


写真1
2006年10月9日 斜里川河口 第1回冬羽 (撮影:なべよしさん)
嘴はまだ黒っぽく、足も淡いオレンジ色で赤みはこれから増してくる.
写真2
データは写真1に同じ
右の個体(左はミツユビカモメ).嘴や足の長さ、頭の形、背の色の違いなどに注目.
写真3
2008年11月10日 斜里川河口 第1回冬羽(左)と成鳥冬羽(右) (撮影:なべよしさん)
角張った頭と短い嘴に注目.
写真4
データは写真3に同じ
ミツユビカモメの群れに混じって飛来することが多い(この写真には4羽写っている).
写真5
データは写真3に同じ(成鳥冬羽)
中央の2羽が本種(周りはミツユビカモメ).飛翔時にも顔つきの違いが比較的目立つ.
写真6
データは写真3に同じ(成鳥冬羽)
右の個体(左はミツユビカモメ).赤い足は飛翔時にもよく目立つ.
 写真7
データは写真3に同じ(成鳥冬羽)
上面の色はミツユビカモメよりもやや濃い.
写真8
データは写真3に同じ(成鳥冬羽)
顔つきの違いがよく分かる.目が大きい印象を受ける.
 
写真9
データは写真3に同じ(第1回冬羽)
全年齢を通じて尾に黒帯が出ず、翼上面にM字模様もない.
写真10
データは写真3に同じ(成鳥冬羽)
体も頭も比較的小さくまとまっている印象を受ける.


体長37cm 翼開長85cm ミツユビカモメ(Rissa tridactyla)よりやや小さい
オホーツク圏ではまれな旅鳥として過去数例記録されている[2006年10月9日/斜里川河口/第1回冬羽1羽(写真1-2)][2008年11月10日/斜里川河口/成鳥5+羽、第1回冬羽2羽(写真3-10)][2009年3月29日/小清水原生花園および網走市北浜海岸/成鳥1羽][2009年10月9日/斜里川河口/成鳥1羽]など.かつてはどれほど探しても見つからない種(コシジロアジサシ然り)であったが、2006年以降は毎年のように記録されるようになった.全道的にみても近年はしばしば各地で記録されているようであり、繁殖分布域や移動経路などに変化が生じているのかも知れない.
ミツユビカモメはやや大きくて頭は特に角張っておらず、嘴は長い。足も長くて普通は黒いが、やや赤っぽい個体もいるので注意が必要。上面の色は本種に比べてやや淡い.第1回冬羽の個体では翼上面に黒いM字模様が出て、尾にも黒帯が出る.

参考文献
「北海道野鳥図鑑(河井大輔、川崎康弘、島田明英)」亜璃西社 2003
「決定版日本の野鳥590(真木広造、大西敏一)」平凡社 2000