アカエリカイツブリ
Red-necked Grebe   Podiceps grisegena


写真1
2008年12月27日 網走港 成鳥冬羽 (撮影:なべよしさん)
頭部は黒く、顔の下半分から頸、胸は白っぽいが色の境界は甚だ不明瞭.
写真2
2006年12月28日 網走港 成鳥冬羽 (撮影:なべよしさん)
嘴は長めで基部と下嘴の大半は黄色.
写真3
2006年12月5日 斜里漁港 幼鳥 (撮影:なべよしさん)
幼鳥は顔に歌舞伎の隈取り模様があり、頸は成鳥夏羽のような赤褐色.
写真4
2006年12月23日 斜里町知布泊漁港 成鳥冬羽 (撮影:なべよしさん)
カジカ類を捕らえた.潜水して魚類や甲殻類などを捕食する.
写真5
2008年12月23日 網走港 成鳥冬羽 (撮影:なべよしさん)
指の間の蹼(みずかき)がなく、指それぞれにヒレが付いた形状の「弁足(べんそく)」.
写真6
データは写真5に同じ
弁足がよくわかる.この個体は怪我をしていた可能性がある.


体長47cm 翼開長80cm ミミカイツブリ(Podiceps auritus)より大きく、ホオジロガモ(Bucephala clangula)くらいの大きさ
オホーツク圏では冬鳥として渡来し、沿岸海上や港湾などで見られるほか、まれに沿岸部の湖沼に入ることもある。大きな群れは作らないが、ある程度広い範囲に個体が散らばることで結果的に数十羽の数となることがしばしばある。また、この中にミミカイツブリが混じることも多い。時に内陸の湖沼や河川でも見られ、繁殖期に観察されることもあるが、現在のところオホーツク圏では繁殖の報告はないものと思われる。
カンムリカイツブリ(P.cristatus)は大きくて頸が長く、嘴はより長くて夏は黒っぽく、冬はピンク色。顔や頸の白黒の境界は明瞭。冠羽がある。ミミカイツブリは小さくて顔や頸の白黒の境界が明瞭で、嘴はやや短く、特に黄色みはなくて先端が白い。虹彩は赤い。

参考文献
「北海道野鳥図鑑(河井大輔、川崎康弘、島田明英)」亜璃西社 2003
「決定版日本の野鳥590(真木広造、大西敏一)」平凡社 2000
「Birds of East Asia(Mark Brazil)」Christopher Helm 2009