ヘラシギ
Spoon-billed Sandpiper   Eurynorhynchus pygmeus


写真1
2004年8月24日 能取湖卯原内 幼鳥 (撮影:なべよしさん)
トウネンの幼鳥に似るが全体的にモノトーンの印象を受ける.
写真2
2005年9月19日 紋別市コムケ湖 幼鳥 (撮影:なべよしさん)
中央の個体(左トウネン、右奥ハマシギ).嘴は横から見ると形状よりも基部の太さが目立つ.
写真3
2005年9月17日 紋別市コムケ湖 幼鳥 (撮影:なべよしさん)
眼先から後ろに延びる暗色帯が目立つ.
写真4
データは写真3に同じ
正面から見ると、嘴の形状がよくわかる.
写真5
2007年5月30日 紋別市コムケ湖 成鳥夏羽 (撮影:なべよしさん)
夏羽は頭部から胸にかけて赤褐色となり、背や肩羽は赤褐色と黒色のまだら模様となる.
写真6
データは写真5に同じ
ヘラ状の嘴を左右に振りながら採食する.


体長15cm ほぼトウネン(Calidris ruficollis)大
オホーツク圏では数少ない旅鳥として海岸近くの湖沼や河口などに渡来する。主に干潟や砂浜で見られ、トウネンの群中に1〜2羽程度が混在することが多い。秋に幼鳥が見られることが多く、春に観察される例は少ない。
嘴の形状が確認できれば他種と混同する恐れはない。ただし、トウネンは大きさや羽色はよく似ており、嘴に泥などが付いて膨らんで見えることもあるので注意が必要。本種は嘴の基部が太く、幼鳥の場合は眼先から後方に延びる暗色帯が比較的目立つことが多い。採食方法も異なる。

参考文献
「北海道野鳥図鑑(河井大輔、川崎康弘、島田明英)」亜璃西社 2003
「決定版日本の野鳥590(真木広造、大西敏一)」平凡社 2000