コアカゲラ
Lesser Spotted Woodpecker   Dendrocopos minor


写真1
2002年11月15日 濤沸湖 ♂ (撮影:管理人)
羽色は白黒はっきりしている.下腹部は赤くない.♂は頭頂が赤い.


体長16cm コゲラ(Dendrocopos kizuki)大
オホーツク圏では留鳥として低地から低山の明るい林に生息し、特に河畔林などの湿性林で見られることが多い。高標高地や針葉樹林ではまれに移動途中と思われるものが見られる程度で、普通は生息しない。北海道内では十勝と並んでオホーツク圏が最も観察する機会の多い地域と思われる。ただし、そうは言っても決して個体数が多いわけではなく、河畔林の減少(伐採)などによって年々数を減らしている印象が強い。冬はカラ類の混群と行動を共にすることが多く、低地の明るい林のほか、ヨシ原などの湿性草原で見かけることも少なくない。アカゲラ(D.major)などのように木の幹にも普通に止まるほか、写真1のようにヨシなどの草本に止まって茎を突いて採食することも多い。
コゲラは全体に灰褐色みが強く、下面には縦斑が密にある。アカゲラは大きくて背に大きな逆ハの字型の白斑があり、下腹部が赤い。本種は繁殖期にはよく鳴き、“キーッ、キッキッ”という特徴的な鳴き声で存在を知ることも多い。

参考文献
「北海道野鳥図鑑(河井大輔、川崎康弘、島田明英)」亜璃西社 2003
「決定版日本の野鳥590(真木広造、大西敏一)」平凡社 2000