シロフクロウ
Snowy Owl   Bubo scandiacus


写真1
2007年11月11日 旭川市旭山動物園 ♂ (撮影:たろべえさん)
♂はほぼ全身白いが、♀や幼鳥は全体に黒斑が密に出る。
写真2
2006年3月8日 小清水町 雪の塊 (撮影:管理人)
冗談のようだが、吹雪の際など、こうしたものを誤認する事例が意外に多い.


体長60cm 翼開長160cm フクロウ(Strix uralensis)よりも大きい
オホーツク圏ではまれな冬鳥として渡来し、海岸や砂丘草原、原野、農耕地などで見られる。衰弱した個体が保護された記録もある[1983年1月2日/斜里町美咲/1羽※知床博物館で保護後、濤沸湖で放鳥]。本種は日中も活発に行動する。
フクロウの北海道産亜種エゾフクロウ(S.u.japonica)は羽色が全体に淡いが、虹彩は暗色で顔に明瞭な縁取りがあり、全体に褐色の縦斑(本種は黒い横斑)がある。コミミズク(Asio flammeus)は時にやや淡色の個体がいるが、全体に褐色みがあり、顔には明瞭な縁取りがあって、下面には褐色の縦斑がある。飛翔時の翼下面、初列雨覆の部分に黒斑が出る。ほか、写真2のような物体やシロカモメ(Larus hyperboreus)との誤認と考えられる例もあるため、吹雪や薄暮時などは注意が必要。

参考文献
「北海道野鳥図鑑(河井大輔、川崎康弘、島田明英)」亜璃西社 2003
「決定版日本の野鳥590(真木広造、大西敏一)」平凡社 2000
「Birds of East Asia(Mark Brazil)」Christopher Helm 2009