ツミ
Japanese Sparrowhawk   Accipiter gularis


写真1
2005年5月25日 根室市 ♂成鳥 (撮影:ゆきさん)
アオジを捕らえた.体の大きさ、やや寸詰まりな体型、黄色いアイリング、目の色に注目.


体長♂27cm-♀30cm 翼開長46-58cm キジバト(Streptopelia orientalis)よりも小さなタカ類 
オホーツク圏では夏鳥として平地から山地の森林で見られるが、数は少ない。ハイタカ(Accipiter nisus)との混同もある(古い記録の場合は特に)と思われるが、それを勘案しても個体数は決して多くなく、むしろハイタカを本種として記録したと考えられる事例が少なくなく、実際は想像以上に少ないかも知れない。確実な繁殖例の有無については不明。まれに冬季に観察されることがある[1996年2月17日/網走港/♀成鳥1羽]。この例では自分よりも大きなドバトの群れを襲っていた。本種の渡来・分布状況の解明については今後の課題である。
ハイタカはより大きくて尾が長く見え、飛翔時は翼後縁部の膨らみが大きく、翼先の分離数は6枚。♂は虹彩が黄色〜橙黄色。アカハラダカ(Chinese Sparrowhawk/A.soloensis/オホーツク圏未記録種)は翼先が黒っぽくて分離数は4枚。下雨覆に斑がないが、本種も♂成鳥はしばしば斑がほとんどないように見えるため注意が必要。黄色いアイリングがなく、翼が長くて静止時に翼端が尾の半分を超える。

参考文献
「北海道野鳥図鑑(河井大輔、川崎康弘、島田明英)」亜璃西社 2003
「決定版日本の野鳥590(真木広造、大西敏一)」平凡社 2000
「Birds of East Asia(Mark Brazil)」Christopher Helm 2009